【検証】Macbook Pro 2018 13インチ メモリ16GBでどこまで耐えられるか。

Mac

こんにちは、yoshi(@y_mupic)です。

先日購入したMacbook Pro 2018 13インチで、メモリ使用量に関する実験を行ってみました。

以下の疑問に答える(あるいは判断の手助け)になる記事になっています。

・どんなアプリをどれだけ起動するとどれだけメモリを消費するのか?
・メモリを消費した状態での画像・動画の書き出し性能に差はでるのか?
・Macを買うのに、メモリを16GB、32GBどっちにするべきか?

では、いってみましょう。

実験環境

Macbook Pro 2018 13インチ基本スペック

機種名 : MacBook Pro
機種ID : MacBookPro15,2
CPU : Intel Core i7-8559U(Coffee Lake) 2.7GHz
ストレージ : SSD(1TB)
メモリ : 16GB(LPDDR3/2133MHz)
GPU:Intel Iris Plus Graphics 655(1536 MB)
ディスプレイ : 内蔵 2560 x 1600 Retina
コントローラ情報 : Apple T2 チップ

Geekbench4の結果は下記。

Geekbench 4.2.3 Tryout for Mac OS X x86 (64-bit)
Single-Core Score: 5324
Multi-Core Score: 18841
OpenCL Score: 33594

実験

メモリの使用量計測に使用するソフトはApple純正の「アクティビティモニタ」です。

Macbook Pro起動直後

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 7.81GB アプリケーションメモリ 5.53GB
確保されているメモリ 2.29GB
圧縮 0バイト
キャッシュされたファイル 4.81GB
スワップ使用領域 0バイト

スタートアップ時の主なバックグラウンドアプリは以下です。

  • ウイルスソフト(ESET Cyber Security Pro)
  • Dropbox
  • OneDrive
  • Dash
  • Copy Clip
  • Pop Clip
  • Caffeine
  • Bluetooth ON
  • Wi-Fi ON

iMovieを起動して、動画を書き出してみた

まずはiMovie起動。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 8.29GB アプリケーションメモリ 5.80GB
確保されているメモリ 2.48GB
圧縮 0バイト
キャッシュされたファイル 5.93GB
スワップ使用領域 0バイト

【使用素材】
Twitterにアップ可能な2:20サイズの動画を書き出してみました。
大きさ:1920*1080
コーデック:AAC、H.264
再生時間:02:19
容量:354.4MB

すみません、高画質大容量のファイルが手元になく…。
そして特に編集等はしていません。
とりあえず、書き出し。

【計測結果】

36.33秒という結果。まずまず?

書き出し直後ではありますが、メモリ量はこんな感じ。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 9.16GB アプリケーションメモリ 6.63GB
確保されているメモリ 2.52GB
圧縮 0バイト
キャッシュされたファイル 6.49GB
スワップ使用領域 0バイト

まだ余裕がありますね。

Lightroomを起動して画像を書き出してみた


使用素材はα6500のRAWファイルです。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 12.36GB アプリケーションメモリ 9.69GB
確保されているメモリ 2.66GB
圧縮 0バイト
キャッシュされたファイル 3.61GB
スワップ使用領域 0バイト

だいぶ消耗してますね。
使用済みメモリが12.36GB。残り3GBちょい。そろそろ限界か?

Safariでタブを20個開いてみた


物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 12.74GB アプリケーションメモリ 8.06GB
確保されているメモリ 2.74GB
圧縮 1.93GB
キャッシュされたファイル 3.25GB
スワップ使用領域 9.8MB

おっと、ここにきて「圧縮」が1.93GBに増えました。
スワップ使用領域も少し増えてますね。
今まで開いたアプリのメモリが圧縮された状態で、メモリ上に維持されているのでしょうか。

Logic Proを起動してみた

引き続き、容赦無くいきます。

なかなかさくさく読み込んでくれる。。

Apple提供のデモプロジェクトを開いてみました。
スタックトラックもあるので、もはや何トラックあるのかよくわかりません。


物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 13.46GB アプリケーションメモリ 7.87GB
確保されているメモリ 2.71GB
圧縮 2.88GB
キャッシュされたファイル 2.46GB
スワップ使用領域 254.5MB

使用済みメモリは13GB台に突入。「圧縮」も2.88GBまで膨らみました。

スワップ使用領域も結構増えてますね。

とはいえ、プロジェクトを再生しても特にカクついたり音が飛んだりすることはなく、いたって普通に動作しています。

一旦、再生を停止して、次にいきましょう。

Photoshopを起動してみた

まだまだ…。
Photoshopでα6500のRAWデータを開きました。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 13.37GB アプリケーションメモリ 5.15GB
確保されているメモリ 2.89GB
圧縮 5.33GB
キャッシュされたファイル 2.55GB
スワップ使用領域 630.0MB

使用済みメモリは13GB台のまま。「圧縮」がまた更に増えましたね。

iTunesで音楽を再生させてみた

iTunesで音楽を再生しながら作業。

よくあるパターンです。もっと最初にやっとくべきだった。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 13.52GB アプリケーションメモリ 5.16GB
確保されているメモリ 2.99GB
圧縮 5.37GB
キャッシュされたファイル 2.46GB
スワップ使用領域 679.8MB

iTunes程度では大した変化は見られませんでした。

やばい、そろそろアプリのネタが切れるぞ。。

iTunesの音楽を再生させたまま次にいきます。

Pixelmatorを起動してみた

画像編集ソフトのPixelmatorを起動してみました。

ちなみに、既にこれだけアプリを開いてます。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 13.11GB アプリケーションメモリ 4.31GB
確保されているメモリ 3.05GB
圧縮 5.75GB
キャッシュされたファイル 2.82GB
スワップ使用領域 679.8MB

「圧縮」が増えましたが、それ以外はさほどかわりません。

Numbersを起動してみた

しぶとくいきます。
Apple純正表計算ソフト、「Numbers」を起動してみました。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 13.17GB アプリケーションメモリ 4.57GB
確保されているメモリ 3.00GB
圧縮 5.60GB
キャッシュされたファイル 2.73GB
スワップ使用領域 883.3MB

わずかに「圧縮」が減りましたね。

その分?スワップ使用領域が増えました。

Microsoft Excelを起動してみた

Excelでとりあえずテンプレートを開いてみました。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 13.17GB アプリケーションメモリ 4.42GB
確保されているメモリ 2.92GB
圧縮 5.82GB
キャッシュされたファイル 2.80GB
スワップ使用領域 863.8MB

「圧縮」が増えましたが、それ以外は大きな変化なし。

この状態でLogicで再生してみた

ここまで開いたアプリたちです。

この状態で、最初の方で開いた、多数のトラックを使っているLogic Pro Xのプロジェクトを再生させてみました。

普通に再生できてます。もたついたり、高負荷のエラーが出たりすることもありません。
ちなみに、上で開いたiTunesの音楽は再生しっぱなしです。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 13.25GB アプリケーションメモリ 4.39GB
確保されているメモリ 2.88GB
圧縮 5.98GB
キャッシュされたファイル 2.65GB
スワップ使用領域 952.3MB

一度開いたアプリ(Logic Pro)を再利用している状態です。
「圧縮」とスワップ使用領域が少し増えましたね。

もうやけくそです。
Logic Proをループ再生させたまま次にいきます。

この状態でiMovieで再度動画を書き出してみた

とどめや。

動画素材が少ししょぼくて申し訳ないが、この状態で再度動画書き出しをやってみた。

おさらいですが、この時点で
・Safari20個タブ使用
・iTunes再生
・Logic Pro X再生(Apple公式デモプロジェクト、数十トラック使用)
・Lightroom起動
・Photoshop起動
・Pixelmator起動
・Excel起動
・Numbers起動

【計測結果】

47.31秒
10秒くらい遅くなりました。そりゃそうか。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 12.62GB アプリケーションメモリ 6.87GB
確保されているメモリ 2.89GB
圧縮 2.86GB
キャッシュされたファイル 3.33GB
スワップ使用領域 4.11GB

メモリの方はというと、ここにきて大きい変化が!

「圧縮」が2GBくらい減りましたが、スワップ使用領域が3GBくらい増えました。

この状態でYoutubeを再生させてみた

もうネタ切れです。

Safariで21個目のタブを開いて、Youtubeを鑑賞しました。

Apple公式のプロモーションビデオです。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 12.91GB アプリケーションメモリ 5.65GB
確保されているメモリ 2.86GB
圧縮 4.40GB
キャッシュされたファイル 3.05GB
スワップ使用領域 2.15GB

スワップ領域が2GB減って、「圧縮」が1.5GBくらい増えましたね。

開いたアプリを全て終了してみた。

物理メモリ 16.00GB
使用済みメモリ 4.83GB アプリケーションメモリ 1.14GB
確保されているメモリ 2.55GB
圧縮 1.14GB
キャッシュされたファイル 2.85GB
スワップ使用領域 1.05GB

使用済みメモリが一気に減りました。

考察

さて、今回の実験、筆者はある程度結果がわかっていました。

まずは、アクティビティモニタに表示されている言葉の意味を理解しておきましょう。
Mac でアクティビティモニタを使う方法|Apple

【物理メモリ】
Macに取り付けられている RAM の容量

【使用済みメモリ】
すべてのアプリケーションと macOS プロセスが現在使用しているメモリの合計容量。

【アプリケーションメモリ】
アプリケーションおよびそのプロセスが現在使用しているメモリの合計容量。

【確保されているメモリ】
圧縮できないメモリ、または起動ドライブ(SSD/HDD)にページアウトする (書き出す) ことができないメモリ。

【圧縮】
ほかのプロセスがより多くの RAM メモリを使用できるようにするために、RAM 内で圧縮されているメモリの容量。

【スワップ使用領域】
起動ドライブ上(SSDやHDD)で macOS のメモリ管理が使用している容量。

【キャッシュされたファイル】
アプリケーションにより最近使用されたが、現在はほかのアプリケーションが使用可能なメモリ。たとえば、メールを使用後に終了すると、メールが使用していた RAM はキャッシュファイルが使用するメモリの一部となり、その他のアプリケーションが利用できるようになります。そのキャッシュメモリをほかのアプリケーションが使用する (上書きする) 前にメールを再び開くと、メールは通常より短時間で起動します。これは、キャッシュメモリがアプリケーションメモリにすばやく変換され、その内容を起動ドライブから読み込む必要がないためです。

Macのメモリ管理方法は特殊で、「OS X 10.9 Mavericks」以降に導入された「圧縮メモリ」という仕組みがすごく優秀なのです。

上記、実験中何度も「圧縮」という単語が出てきましたよね。あれです。

Macのメモリ管理方法が優秀な点

・利用できる分のメモリはガンガン消費して、アプリがサクサク動くようにしてくれる(だからメモリ解放ソフトを使用してメモリ解放をしてはダメ!!)
・メモリ容量が圧迫されてきたらメモリ上のリソースを「圧縮」して領域を確保する。
・「圧縮」しても足りなくなったら、スワップ使用領域(SSD/HDD)を使う。なお、MacのSSDは他社製と比べて群を抜いて高速なので、スワップされた時の性能劣化がそんなに著しくない

まとめ

無数のアプリを開いてたくさんメモリを使わせてみましたが、特にどれもストレスを感じることなく利用することができました。

とはいえ、動画の書き出しについてはやはり無駄なアプリを多数開いてかつバックグラウンドで動かし状態でやるべきことじゃないなと思います。

また、Macの場合はメモリ16GBでも十分クリエイティブな作業用途として使えるなということも確認できました。
メモリ32GBが必要な人は、
・4Kの動画を書き出ししながら
・Logic Pro Xで無数のトラックを使ったプロジェクトを再生しながら
・RAWデータ現像する
・主記憶をSSDではなくHDDを使っている
みたいな環境、用途の人でしょうか。

あるいは、スワップをなるべくさせず、性能劣化を極力抑えたい(とにかく高速処理をさせたい)人。

以上です、Macのメモリを16GBにするか32GBにするか迷われている方の参考になれば幸いです。

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